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セミナー「はじめてのインターネット広告」レポート

6月12日(水)に、SBW2019セミナー「はじめてのインターネット広告」をJBN2階セミナールームにて開催いたしました。
長野県内をはじめとするBtoC企業や製造業、小売業を中心に、23社31名の方が参加する盛況ぶりとなりました。
インターネット広告は運用型広告や動画広告を中心に拡大を続けており、広告費で見るとテレビと同程度の規模にまで成長しているといわれています。けれども、長野市のような地方都市にある中小企業がインターネット広告を使いこなし、大きな成果を上げているという実感を持たれている方は少ないのではないでしょうか。

本セミナーでは、福井市を拠点にWebコンサルティングを行っている中尾豊氏(株式会社PROPO)をゲスト講師にお招きし、インターネット広告の基礎知識やはじめかたをお話いただきました。

第1部 講義「はじめよう、インターネット広告」

講師:中尾豊氏(株式会社PROPO 代表)

「福井に来たことがある人はいますか」。まずは参加者への質問から講義は始まりました。数人の方が挙手されましたが、次の質問、「インターネット広告を出したことがある人はいますか」では、挙手の数はさらに少ない結果に。インターネット広告は、ここ長野市ではあまり活用されていないようです。 ちなみに中尾さんの本拠地である福井県は人口が少ないこともあり、県内の事業者は必死で(県外からの)「外貨」を稼ぐためにインターネット広告を活用しているケースが多いとのことです。

インターネット広告の特性は、例えば、ECサイトのカートを入力途中で離脱した人に対して広告を出すことができるなど、狙ったユーザーにピンポイントで広告が出せることにあります。
カートを途中で離脱したユーザーは、なんらかの事情で途中で離脱したとはいえ、一度はサイトを訪れ、購入を検討してくれたユーザーです。そのようなユーザーをそのままアフターケアしないで放っておくのはもったいなすぎる。それをやらないのは中尾さんには「殿様商売」にしか見えないとのことでした。 せっかく来てくれたユーザーを逃さないようにする努力、そういう発想が求められているのであり、そして、それができるのがインターネット広告だといいます。 

インターネット広告で大事なのは「いきなり広告を出さない」こと。広告にとってのゴールを設定し、ゴールまでのシナリオを考える。これが大事だといいます。サイトは通常コンバージョンを考えた構築を行いますが、コンバージョンを「問い合わせ」や「申込み」に設定するだけではなくて、例えば、カートの途中まで進んでくれた、これをコンバージョンと定義するのもアリ、というのは多くの参加者にとって目からうろこでした。また、訪問ユーザー数にこだわりすぎる傾向にあるwebサイトのKPI設定の問題点を指摘。ユーザー数が増えるよりも、カートの途中まで進んでくれた人が1人でも増える方がよっぽど意味があると話していました。

そして、これからのインターネット広告で大きなポイントになってくるのが、「指名検索を狙え」ということといいます。自社名や商品名などの固有名詞でオーガニック検索されることを目指そうという発想です。競合が増えれば増えるほど、CPA(顧客獲得単価)が上がっていくのはインターネット広告の世界も同じです。その点、指名検索に競合はありません。
中尾さんは、広告費は「費用ではなく投資」と考えて、小さく始めて小さなリターンを積み重ねることが大事とも言われていました。UGC(ユーザー生成コンテンツ)を利用するなどSNSを効率的に活用し、小さな成果を積み重ね、着実に指名検索を獲得していく。大企業のように莫大な広告費を使うことのできない私たちでも、同等以上の効果を得ることができる大きな可能性を秘めた方法だと感じました。 

講義の最後には、今日参加されている方に多い業種、「製造業・観光業・自動車販売業・人材派遣業・小売業」に特化した「業種別広告戦略」も披露いただきました。
近年大病を患った経験から、自分の持っているノウハウをできるだけ多くの人に伝えたい、頼ってくれる人を少しでも助けたい、関わった人に変化を起こしたいと仰られていた中尾さんの本領が発揮された瞬間だったように思います。

第2部 講義「広告を活かし、成果に導くコンテンツ戦略」

講師:阿部寛樹(株式会社JBN 制作ユニットリーダー)

中尾氏のお話を受け、第2部では、コンバージョン=最終的な成果にたどり着くことができないウェブサイトはどこが問題なのか、そして、それができるウェブサイトはどのようなものなのか。JBNが制作したウェブサイトを実例に、それらの制作に深く関わった阿部が、自身の体験を交えながら解説しました。

ユーザーの問題を解決してくれないコンテンツは、見向きもされません。インターネットの普及で個人が自由自在に情報を取捨選択できる今の世の中では、検索ユーザーの課題を解決してくれるものだけが、意味のあるコンテンツだといいます。

続いて、課題を解決する=コンバージョンするコンテンツとはどんなものかを、阿部が実際に制作ディレクターとして関わったコーポレートサイトを例に解説しました。
キックオフ当初はお客様自身も把握していなかった自社の強みを、ヒアリングを重ねる中で抽出し、それをコンテンツとして形にすることで、引き合いの大幅増というコンバージョンにたどり着いたといいます。
そんな阿部が、コンテンツでいちばん大切なことは、「悩めるお客さんをどうしたら笑顔にできるか」。ふんわりしているようですが、そういった思いだけがコンバージョンするコンテンツを生み出せるのかもしれません。

第3部 トークディスカッション「何からはじめる? インターネット広告」

中尾豊氏 × 阿部寛樹

「何からはじめる? インターネット広告」と題していましたが、参加者からの質問に両講師が答える質問コーナーとなった今回のディスカッション。 企業で広報の現場にいる担当者からの、「企業としてSNSを上手に使いこなすには?」「指名検索を得るためにはどうしたらいいのか」「UGCを増やすための具体的な例は?」など、実践的な質問が相次ぎました。

中尾さんの返答の中の一節で衝撃的だったのは、「ペルソナ設定は時間がかかるし、実際、面倒じゃありませんか。私の場合スピード感が大事だし。チョコレートを売りたいんだったら、チョコレートが好きな人ぐらいでいいんじゃない」というもの。会場からは笑いも漏れましたが、早くて2週間から1ヶ月、できれば1年後を目安にPDCAを回して微調整するのが必須とのことでした。

ネットワーキング:中尾氏を囲んで、参加者の皆様と交流会

講演の後には、同じ悩みを持つもの同士の情報交換の場としての交流会を設けるのがSBWスタイルです。今回も、参加者の横のつながりや、講師とのつながりがたくさん生まれたようでした。

参加企業様(五十音順)
(株)アサヒエージェンシー 様
(株)AZU 様
(有)イー・オフィス 様
飯島町観光協会 様
(株)イシワタグラフィックス 様
オリオン機械(株) 様
(合)キップル 様
(株)キティック 様
(株)ジェイエイオート長野
Jプロジェクト(株) 様
(株)シューマート 様
(有)酢屋亀本店 様
(株)星光技研 様
長電バス(株) 様
長野県飯島町役場 様
長野県観光機構 様
(株)新津組 様
八十二スタッフサービス(株) 様
(株)ハーモ 様
ハワイ雑貨&コーヒーのハウオリ 様
(株)丸冨士 様
(株)ミネルバコスメティックス 様
安長電機(株) 様