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カンファレンス「信州ブランド情報発信力向上セミナー」レポート

信州ならではの物産を取り扱う中小企業のWebサイト活用を支援する「信州ブランド情報発信力向上事業」のセミナーが、平成27年8月3日(月)、4日(火)の2日間、松本と長野で開催されました。それぞれ、松本会場では101社125名、長野会場では160社219名と多くの方にご参加頂きました。今回行われたセミナーでは、企業のWeb担当者や経営者層に向けて、Webブランディングやマーケティングといった視点から情報発信の“今”を、一線で活躍し続けてきた講師の方からお聞きしました。

セミナーの冒頭では、本事業を主催する長野県観光部 信州ブランド推進室・中村正人より、事業の主旨について「長野県で初めてWeb活用に着目した事業であること。また、Webが活用され情報発信力が高まることで、長野県に基盤を置く企業の皆様のサービスや商品がお客様に支持され繰り返し使われ、この積み重ねが長野県全体のイメージを形作り、信州のブランド力が高まっていく。」と説明がありました。(松本会場では、長野県観光部 信州ブランド推進室・堀内明美が事業について説明致しました。)

基調講演では、Web業界を黎明期から明確なメソッドのもとに牽引されてきた株式会社キノトロープ・生田昌弘氏が「Webブランディング成功の法則」をテーマに、「Webサイトはお客様にとって企業と接する最初の窓口となっている。Webをリアル店舗と同じように捉え、お客様へのサービス向上を意識しなければならない。例えば、リアル店舗でお客様に質問された時は、迅速かつ丁寧に受け答えをするが、Webのお問い合わせフォームでは、素っ気ないエラー表示や、回答までに何日もかかるサイトがある。これはWeb担当者がサイトを「サービスの場」と考えられていないために起こってしまう。ブランド構築のためには、ユーザーニーズを第一に考えたブランドプロミスを策定し、ユーザーの満足体験積み重ね、信頼関係を強めていくことが必要がある」と語りました。

続いて、アジャイルメディア・ネットワーク株式会社・徳力基彦氏は「Webマーケティング」をテーマに、企業のソーシャルメディア活用について、「ソーシャルメディアは未だ多くの誤解がある。ソーシャルメディアの特徴を効果的に活用することで、クチコミのポジティブサイクルを生み出すことが可能になる。また、ユーザーの声に耳を傾け、コミュニケーションを図り、ファンを増やしていくなど、これまでには実現できなかったマーケティングを行うことができる。ソーシャルメディア戦略のひとつとして、「傾聴戦略」がある。米国のDELLでは毎日2万件以上のDELLに関する投稿を収集し、開発にフィードバックしている。日本ではソフトバンクがtwitterでつぶやかれるトラブルに対し、ユーザーに直接語りかけ一日500件以上のサポートを行っている。ただし、欧米とはソーシャルメディアの利用数や文化など背景も異なるので、参考にするときは注意が必要だ」と説明しました。

最後にWeb活用の事例紹介として、ネット通販で急成長し、国内シェア日本一を誇るクラフトビールを製造販売する株式会社ヤッホーブルーイング・井出直行氏が、「地ビールブームが終焉を迎え、売上も落ち込んだ頃、様々な手法を試みたが、全てうまくいかなかった。そこで、他社のキャンペーンの模倣ではなく、誰も真似できないような“徹底的な差別化”を行おうと決意した。“知的な変わり者”をコンセプトに掲げ、父の日限定の「よなよなエール100本ギフト」キャンペーンの実施や、「僕ビール君ビール」の発売イベントとして、ラベルにデザインされたカエルにちなんだ「かえる捕獲大作戦」をソーシャルメディアで展開し、お店でビールを買ったお客の声を広めるなど、オリジナリティのある企画を立ち上げてきた。リアルでも「宴」と称したイベントを開催し、ファンとの交流を積極的に図ってきた。マーケティング戦略でも、敢えて万人に受け入れられるのではなく、設定ターゲットを限りなく狭め、デザインも個性的であることを重視することが大切だ」と述べられました。

セミナー受講者からは、「Web戦略を練り直そうと思った」「支援プログラムにぜひ参加したい」など、今後のWebサイト活用にさらなる意欲を感じました。会場で回収したアンケートは、貴重なご意見として今後の支援プログラムに反映致します。なお、セミナーで頂いた、ご質問等については、SHINSHU BRAND WAVEサイトにて近日中に回答予定です。

暑い中、セミナーにご参加いただいた皆様本当にありがとうございました。